MEKE3コラム

2021.08.29

前処理剤「極」シリーズの開発 その1

このコラムやYouTube、新製品の開発などをきっかけに、沢山の加工場様と話ができる機会を得ました。
プリント品質の向上、黄変の問題、加工の安定、ポリエステルプリントなど、様々な問題を持たれていました。

それぞれの加工場さんが、今の工程や手法を変えること無く、プリントの品質が向上する
前処理剤の検討、開発を進めました。

一番の問題は前処理の難しさにあります。前処理の方法も、ローラー/ポンプ式スプレー/機械式スプレー/シルク方式など色々ありますが、どの方法でも、基本は純正の前処理剤を使用します。

しかし、スプレー方式では前処理剤が上付きする為、製品の浸透性や目の状態で、品位が変わります。これを安定させるのに大量の前処理剤を塗布することになります。ローラー方式では、直接すり込むので、製品の状態に影響されませんが、均一にする為に多くの前処理剤を塗布します。シルクの方式は均一に安定して塗布できますが、一般的では無く、使用したことがなければ、コツや手慣れを必要とします。

使用方法が違うのに同じ前処理剤を使うと言うのはどうか?加工場により工夫して独自の条件を確立する必要があるのはどうか?と考え、前処理の加工方法で使用する前処理剤を別けて次の開発を進めました。

 

開発事項

・現在使っている前処理剤を置き換えるだけで加工ができる
・製品素材に関係ない安定したプリント品位に仕上がる
・現在使用している前処理剤より綺麗なプリント表現
・過剰なインク使用設定をしなくても、十分に綺麗なプリントができる
・爪で擦っても剥がれない強度(セロテープ剥離)
・繰返しの家庭洗濯に耐える耐久性
・コストアップにならない

次につづく